ノーノーノーライフ(No Noh,No Life)

能狂言のこと、伝統芸能のこと、観劇レポートなどをかきます。15歳ころ能楽に出逢う。多摩美術大学芸術学科卒。12年間伝統芸能の専用劇場に勤務。スペースオフィスというユニットで能狂言グッズなど作っています。Twitter@ofispace

能楽のこと

道成寺、コミュ障の清姫_1

中学2年か3年の時、初めておのう(能楽)を観た。 誰の、何の会だったのかは残念ながら全く思い出せない。 記憶が曖昧なくせに、なぜ時期を断定できるかというと、友人のMに誘われたからだ。 私はその頃まわりの子とほとんどこみいった話はしなかったが、…

踏む_2

考えてみれば、何もない所で「踏む」行為を動物はしない。動物が踏むのは、獲物を殺す時だろう。 立ち上がり二足歩行になり、足と脳が直通したことも、人間の踏む行為と関係がある気がするのだが、脳科学の分野は蚊帳の外なので言及のみにする。 食べるため…

踏む_1

散歩がうれしい季節になった。葉がしげり、樹々のすきまに太陽の光が輝いていて、泣きそうになる。 散歩している犬たちの足どりは、いろいろなオノマトペを想像するくらいに、実にかろやかで、見ているこちらもうれしくなった。 いま住んでいる借家の、門戸…

3.11と能楽について(2)

友人と2人で、石巻を訪れたことがあった。あの日からは4年半が経過していた。 震災の直後、被災地を訪問する人がいたが、私はとんでもなかった。 体力もなくヘタレで現地の困っている人の役に立てない。だがそれは表面上の理由で、未曾有の、と言われるそ…

3.11と能楽について

あの日から、7年が経っている。 あの日と言われたら、日本在住である程度の年齢の人は、3.11とわかっている。 地震と津波のあの日から3年の間、私はある意味フリーズしたまま、祈ることしかできなかった。 様々な「ありえないはず」が起き、人はいとも簡単…